【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
「運動嫌いがダイエットを始めるために」というテーマで全6回に渡りお届けしてきました。
ここまでかなり長い連載になってしまったので内容を振り返りましょう。
「5W1H」でダイエットに必要な項目を整理しよう
ダイエットを始める際は「5W1H」という思考整理法が役に立つことをお伝えしました。
その内容は
①Why:なぜ・・・・なぜ痩せたいと思ったのか?何のためにダイエットするのか?
②What:何を・・・・体重やウェスト、洋服のサイズなど、何を変えるのか?
③When:いつ・・・・ダイエットの期間は?
④Where:どこで・・・・どこでダイエットを始めるか?
⑤Who:誰と・・・・誰と一緒にダイエットをするか?
⑥How:どのように・・・・どういう方法で痩せるか?
という6項目からなり、この項目全てを整理することでダイエットのハードルは下がります。
若い頃と違って少し食事を変えたり、運動量を増やすだけでは理想の体型に近づくことはできません。
しかし、その分人生経験を踏んでいますので物事を計画的に進めていくことに私たちは慣れています。
これまでに身に付けたスキルや思考力を活かして計画的な減量を始めましょう。
動因を具体的にすること
①Why:なぜ の項目では「動因を具体的にする」作業を行いました。
どんな人でも理想の自分がいて、それに近づきたいという欲求や願望(動因)があります。
そしてそれを叶える方法がダイエットです。
動因=ダイエットの目的であり、自分の欲求や願望が把握できれば「なぜ痩せたいのか?」が明確になります。
自分がダイエットを通してどんな動因を叶えたいのか?をまず考えましょう。
「年末に同窓会があるから10年前の体型に戻したい」のように動因は具体的にすることがポイントです。
動因は具体的であればあるほど、そのための方法を見つけやすくなります。
○○たい
○○したい
○○ほしい
という言葉に期間や場所、イベントなどの項目を追加して、叶えたい欲求や願望を詳細なものにしてください。
数値目標を立てること
②What:何を の項目では「数値目標の立て方」を考えました
このブログを読んでいる人の中には、体重や体脂肪率、周径囲はもちろん、血圧・血糖値・コレステロール値など健康数値が気になる方がたくさんいらっしゃいます。
ビジネスでも日常生活でも数値目標を立てることは大切で、ダイエットにおいてもそれは同じです。
数値が目標に近づけば理想の身体に近づいている証拠ですし、やる気の維持に繋がります。
しかし数値はあくまで目安で、絶対的な目標ではありません。
とくに体重や体脂肪量の変化は個人差が大きいので、変化がない時もあまり深刻に考え過ぎないことが大切です。
ネガティブな数字の変化は気にせず、ポジティブな変化が見えたら自分を褒めてあげましょう。
1か月で落とす体重は0.5~4㎏の範囲で
③When:いつ の項目では「ダイエットの期間」を決めました
目標が高ければ年単位かかることもあり、それほど高い目標でなければ数か月で満足できるレベルに到達できます。
では実際に自分に当てはめた場合どれくらいの期間が必要なのでしょうか?
様々な研究から1か月で0.5~4㎏くらいが無理のない体重の落とし方ということが分かっています。
皆さんの目標体重とこのガイドラインを照らし合わせて期間を設定してみてください。
ちなみに私の経験からお話しすると男性なら1か月で2㎏、女性なら1か月で1㎏を目標にすると体調を崩さずにダイエットができていました。
食事も運動も長く続けられる方法を選ぶこと
④Where:どこで の項目では、「トレーニング」と「食事」の2つの側面からダイエットする環境を考えました。
トレーニングも食事も内容ばかりに注目が行きますが、どのような環境を選ぶかで成果は変わります。
ジムに通ったり、自炊をするのはあくまで手段の一つです。
せっかくジムに通いだしてもトレーニングの方法がわかなければ、そのうち足が遠のいてしまいます。
調理が不得手なのに自炊を始めようとするのはあまり得策ではないように思います。
生活に負担が少ない方法を選ぶと結果的に長続きしますし、成果も出ます。
自宅でトレーニングしていても、外食中心でも理想の身体に近づいている方はいます。
ご自身の生活スタイルに合わせてピッタリな方法を探してみてください。
ダイエットは1人より2人がおすすめ
⑤Who:誰と の項目では「どんな人と一緒ならダイエットは始めやすいのか?」を考えました。
運動は1人より2人のほうが続きます。
家族や友人のような親しい人に応援される、または一緒に運動することでダイエットの成果は出やすいといえます。
通うジムを一緒に探したり、食事の内容を話し合ったり、普段からコミュニケーションをとっておくことは忘れずに。
一緒に運動する際はお互いの目的や体力レベルを確認しておくと良いでしょう。
とはいえ、2人でないと成果がでないのか?というわけではありません。
1人でカラダづくりをしている方もたくさんいます。
無理に探す必要はありませんが、余裕のある方はあなたにとって一番のパートナーを探してみてください。
筋トレ・有酸素運動・食事の中から2つを実践する
⑥How:どのように のパートでは運動と食事の2方向からベストなダイエット法を考えました。
運動で消費したエネルギーが食べ物から得たエネルギーを上回れば体重は減ります。
問題はどのようにして『消費カロリー』>『摂取カロリー 』というマイナスの収支を作るかです。
私達パーソナルトレーナーは
①筋肉量を増やすこと
②有酸素運動で体脂肪を燃焼させること
③バランスのよい食事をすること
④やる気を維持すること
⑤巷にあふれる情報に流されないこと
を考えながらダイエット指導しています。
これは経験的なことからお話しますが、①②③の3つの項目のうち2つが揃っているとダイエットは成功しやすいです。
筋トレもジョギングもしている人はエネルギー消費量が多いし、栄養バランスを考えていなかった方が食生活を改善しながら運動を続けていくとお腹周りの脂肪はみるみる落ちていきました。
一方、筋トレ・有酸素運動・食事のどれか一つだけでマイナスの収支を作ることは難しく、体型の変化は望めません。
ですので上記の3つから今ご自身に足りない項目を2つ探して実践するようにしてください。
理想の体型を目指す第一歩は障害を減らすこと
ダイエットはパーソナルトレーニングでも需要が多いご相談で、若い方も中高年の方も体型の悩みを感じています。
しかし20代の頃と違って体力は低下していますし、仕事や人間関係、家族構成など生活スタイルは変化しています。
社会から求められる役割・責任も大きくなっていることでしょう。
そのようなストレスを感じやすい状況でダイエットを始めるのはとてもハードルが高いことです。
連載の第一回では「行動変容ステージ」についてお話をしました。
運動嫌いの方がダイエットをスタートするには「関心期」から「準備期」にステージを移す必要があり、そのための方法が現在障害となっていることを減らすことでした。
このシリーズで紹介した「5W1H」は、物事を進める際にとても有効な思考整理術です。
行動を変える妨げとなっていることを減らすためにぜひご活用ください。