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西荻窪・千歳烏山のお腹痩せダイエット専門トレーナー 小森祐史です。
先日、ある政治家の方が
「不摂生で病気になった人の医療費を、健康に努力している自分たちが払うのはおかしい」
ということを仰っていました。
以前にも「人工透析患者は自業自得」というブログがニュースで取り上げられ、話題になったことがあります。
どちらも不摂生で病気になったことは「自己責任だ」という主張で、患者に対して批判的な内容を書かれているのが特徴でした。
さまざまな場面で「自己責任」という言葉が使われますが、この言葉を聞くたびに違和感を覚えます。
なぜ自分でモヤモヤしているのか、ブログにまとめました。
「不摂生は自己責任」という言葉に対して、パーソナルトレーナーの立場から書かせていただきます。
いつものダイエットやトレーニングに関する情報とは違いますが、ご自身の体型で悩んでいる方もぜひお読みください。
不摂生は意志の問題ではないかもしれません
「不摂生」=「好きなものを飲んで食べて、だらしない人」というイメージがあります。
ですが、「飲んで・食べる」ということが「自分の意志でコントロールできないことがある」と聞いたらどう思うでしょうか。
人の食べ方は3つのタイプに分けることができます。
①「補給系」・・・・お腹がすいたら食べる人
②「習慣系」・・・・お腹がすいてなくても時間になれば食べる人
③「報酬系」・・・・お腹がすいてなくても、食べることに病みつきになる人
この中で一番太りやすいのは③の「報酬系」。
報酬系の人は美味しいものを食べると脳からドーパミンが分泌されます。
ドーパミンとは快楽物質なので、一度分泌されると、もっとおいしいものを求めて食べ物を探します。
その結果、食べ過ぎで体重が増えてしまうのです。
これは脳の機能の問題なので自身の意志でコントロールできることではありません。
「報酬系」に関してはこちらでまとめています。
傷ついているのは本人です
過剰なストレスも過食につながる原因です。
お腹がいっぱいなのに食べ過ぎてしまう人
冷蔵庫の中を空にしてしまうほど食べてしまう人。
これはストレスから逃れるための行動と考えられます。
ストレスをうまく処理できないため、「食べる」「飲む」という行動に出るのです。
しかし、もちろん不摂生は体を傷つける原因。
生活習慣病に繋がります。
また食べ続ける自分を責め、元気がなくなってしまった人もいます。
何よりも不摂生で傷ついているのは本人です。
自己責任という前に
「不摂生は自己責任」
もし、この言葉を使っている方が不摂生で病気になったとして、「自己責任」と言われたらどう感じるでしょうか。
ご自身は傷つかないでしょうか。
不摂生は脳の機能の問題かもしれないし、過剰なストレスが原因かもしれません。
人間は完璧でないし、ロボットではないのです。
「自己責任」と言う前にその言葉の意味を考えてみましょう。
ちなみに「自己責任」という言葉の意味を検索すると
1 自分の行動の責任は自分にあること。
2 自己の過失についてのみ責任を負うこと。
と出てきました。
「自己責任」とは自分が言う言葉で、周囲の人がいうべきことではないのかもしれませんね。