久我山・吉祥寺の『運動が嫌いな40代女性』専門パーソナルトレーナーの小森祐史です。

 

ストレスに関する記事、最終回。
最終回は実際にストレスを処理する方法をお伝えします。

 

ストレスを抱えている方が一人でストレスを処理するというのは非常に難しいこと。
自分を支援してくれる人間(家族、友人)が必要です。

 

もし、支援者にストレスを軽減してもらう(ストレスマネジメント)としたら、という形でここから話を進めていきます

 

ここからさらに専門用語が多くなりますが、ご了承ください。

 

 

これで撃退!ストレス対処法10選!

「ストレスコーピング10則」と呼ばれるストレス対処法を紹介します。
これはストレスによる肩こりや頭痛など体の不調を改善する時にまず最初にとられる対処方法です。

 

1.ストレッサーを軽減、除去する
2.ストレッサーとの距離を変える
3.ストレッサーから一時避難する
4.ストレッサーを回避する
5.ストレッサーの心理的意味を考える
6.ストレッサーとの取り組みを支援する
7.ストレス処理能力を高める(自律訓練法、筋弛緩法)
8.ストレス耐性を高める(性格を変える)
9.ストレスを発散する(愚痴や告白したいことを聴いてあげる)
10.ストレスを忘れる(代替療法)

 

1~4まではストレスから逃げる方法。
5はカウンセラーが話を聴きながら問題を解決する方法
6はストレッサーとの取り組みを家族や友人が支援する方法です。

それ以外のものについてもう少し詳しく説明しましょう。

 

7.ストレス処理能力を高める(自律訓練法、筋弛緩法)

医療機関でも処方される科学的根拠のあるリラックス方法をここでは紹介します

 

自律訓練法・・・自分に暗示をかけ、緊張をほぐしていく心理療法
筋弛緩法・・・体の一部分に力を入れて、緩めるという動作を順番に全身で行う方法

 

どちらも筋肉の緊張の緩和、疲労の回復、不眠の改善効果があることがわかっています。

 

8.ストレス耐性を高める(性格を変える)

同じストレッサーをどう感じるかでストレスの度合いは変わります。
そこでストレッサーそのものを変えるのではなく、

自分の性格を変えてストレスに対する耐性を高めるのがこの方法。

 

「楽観的な人」・・・心臓疾患の回復が早い
「ユーモアのセンスのあるひと」・・・うつになりづらい
「自尊心のある人」・・・マタニティブルーになりづらい
「よく笑う人」・・・免疫力が高い

 

性格を変えることで上記のような効果があることがわかっています。

ただし、性格を変えることは簡単ではありません。
心理学や精神分析学の知識が必要かつ時間をかけてじっくり取り組む必要があります。

 

9.ストレスを発散する(愚痴や告白したいことを聴いてあげる)

「村八分」という言葉がある通り、集団から外されることにストレスを感じる日本人(所属欲求)

 

今所属している会社の部署、グループに不満がある。
外れたくても外れられない、それがストレスになっているのです。

 

そこで支援者がストレスを抱えている方の愚痴を聞いてあげます。
この方法で相談者のストレスを緩和してあげることができます。

 

10.ストレスを忘れる(代替療法)

スポーツや読書、長電話など自分の好きなことでストレスを発散します。

ただし、過食と飲酒は避けるようにしてください。

 

この2つはストレスの発散ではなく、一次的に忘れているだけ。
健康を害してしまうこともあるので、それ以外の方法でストレスを発散するようにしましょう。

 

 

タイプAの人のストレス対処法

 

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タイプAとは「せっかちで」「いらいらしやすく」「いつも不安」な性格の人のこと。
タイプAの場合、日常の行動を変えることがストレスの減らすコツです。

 

①目標を下げる
まず、タイプAという性格の人は、前述のとおり「目標の設定が高すぎる」

という特徴があるので、目標値を下げさせなければいけません。

 

もし、「週5日、ダイエットのために毎日2時間水泳をする」という目標があるとして、現実的に週3回しか運動する時間がないとしたら、運動ができない2日間はその方にとってストレスです。

 

そこで支援者は「まず週3日の運動」を進めてあげましょう。
本人がそれに同意することがもちろん必要です。

 

②タイプA行動をチェックする(チェックシステム)

まず、タイプAの人自身と支援者が専門の試験紙に回答し、タイプAであるかどうかを総合的に判断します。
その評価を見て、タイプAを改善したいかどうか本人の同意を得たところでタイプA行動のチェック開始です。

 

支援者がタイプA行動を逐一指摘します。
行列でイライラしていたり、食べるスピードが速かったら、その都度指摘してあげましょう。

 

タイプA行動の回数が減り、次第に日常でストレスを感じる事が少なくなってきます。

 

指摘されることにさらにストレスを感じるかもしれませんが、本人の同意がある、支援者に指摘してもらっているので、必要以上に感じることはありません。

 

③タイプA行動修正エクササイズ
日常生活からタイプA行動と逆のことをすることを「タイプA行動修正エクササイズ」といいます。
「エクササイズ」と名前がついていますが「運動」ではありません。
チェックシステムと違い、ご自身で計画を立ててそれを実行します。

 

例 月曜 ゆっくり歩く 
  火曜 人を批判しそうになる前にやめる
  水曜 楽しかったことを思い出す。
  
曜日ごとでなく、週ごと、月ごとに計画を立てても問題ありません。
チェックシステムと同じく日常でストレスを感じることが少なくなってきます。

 

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以上がストレスマネジメントの代表的なものです。

 

いかがだったでしょうか?

 

専門的な技術が必要なものもありますが、

ストレスを抱えている人に共感してあげることが体や心の不調を改善する第1歩。
困っている人がいたら、話を聴きながらその人の気持ちに立ってあげてください。

 

もし、それでも打つ手がなく困っているときはカウンセラーや健康心理士、そしてストレスマネジメントの技術を持つトレーナーに相談しましょう。
きっとあなたの力になってくれるはずです。