【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
「ダイエットは運動と食事が重要」というのは確かに正しいことですが、それだけで痩せるのであればパーソナルトレーニングに需要があるとは思えません。
ロボットのように正確にルールを守れたらダイエットは簡単でしょう。
しかし人間はココロのある生き物です。
喜びや怒り、悲しみを感じて日々を生きています。
仕事や人間関係で悩みを抱え、ネガティブな感情が優先するとダイエットどころではありません。
気持ちや集中力が落ちこんで、時には過食に走ることもあります。
「正論だけでは痩せない」
ここ最近、この言葉が頭によく浮かびます。
「自分のやりたいことだけを押し付けていないか?」
「クライアントの悩みを深いところまで聴けているか?」
など、自問自答しながら今の指導を見直しているところです。
ちなみに食欲は脳の視床下部というところでコントロールされています。
食事をすると血糖値が上がり、満腹中枢を刺激することで食欲は収まります。
また、レプチンと呼ばれるホルモンは同じ視床下部の摂食中枢に作用し、食欲を抑える働きをしています。
しかし大きなストレスを感じるとレプチンの分泌は少なくなり、食欲は増します。
日々のイライラを食べることで解消してしまうのはおかしなことではありません。
ではストレスが原因の食べ過ぎはどうすれば防げるのでしょうか?
この記事では中高年のダイエットに必要な『ストレスマネジメント』の考え方を紹介します。
ストレッサーとストレスマネジメント
「ストレスとは人生のスパイスである」
これは生理学者ハンス・セリエの言葉です。
彼は、ストレスを「外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応」と考え、ストレッサーを「ストレスを引き起こす外部環境からの刺激」と定義ししました。
つまり、ストレッサーとはストレスを引き起こす刺激であり、ストレスはその刺激を受けた結果と言えます。
ストレッサーには
物理的ストレッサー・・・気圧 気温 騒音など
化学的ストレッサー・・・食品添加物 排気ガス ハウスダストなど
生物的ストレッサー・・・細菌 ウィルス 花粉など
生理的ストレッサー・・・空腹 不眠 性欲など
精神的ストレッサー・・・緊張 深い 苦悩など
肉体的ストレッサー・・・運動 筋緊張 姿勢の歪み 血行不良
があり、これらは日常的に受けている刺激です。
刺激が通常であれば、心身に大きな変化が起こることはありません。
問題はストレッサーが過剰になってしまうこと。
明らかに心身に影響が出るほどストレッサーが大きくなってしまった場合は、何らかの処理が必要です。
『ストレスマネジメント』では、ストレッサーを回避したり、取り除いたりすることでストレスを小さくすること目指します。
ここでは代表的な【ストレスコーピング10則】を紹介しましょう。
【ストレスコーピング10則】
①ストレッサーを軽減、除去する 例)仕事量の軽減・塾通いの中止
②ストレッサーとの距離を変える 例)人事異動・クラス替え
③ストレッサーから一時避難する 例)休職・休学
④ストレッサーを回避する 例)転職・転校
⑤ストレス処理能力を高める 例)外国語の学習 コーチングを身に付ける PC操作の取得
⑥ストレッサーの心理的意味を考える 例)物事を見る視点を変える 生き方の見直し(会社人間をやめる 仕事・家庭・趣味)
⑦ストレス耐性を高める 例)リラクセーション技法を身に付ける(自律訓練法 筋弛緩法)
⑧ストレスを発散する 例)雑談・告白・愚痴
⑨ストレスを忘れる 例)趣味・娯楽・スポーツ
⑩ストレッサーとの取り組みを支援してもらう 例)家族・同僚・友人からのサポート
【ストレスコーピング10則】ストレッサーを軽減、除去する
真面目な方ほどストレッサーに立ち向かう傾向がありますが、あまりにも大きいとその分ストレスを感じることが多くなり、結果的に食べ過ぎに繋がります。
そこで最初に紹介するのが【ストレッサーから逃避する行動】
何も真正面から敵に立ち向かう必要はなく、横や斜め、時には背を向けて逃げてしまってもよいと思います。
『逃げる』は別に恥ずかしいことではありません。
ここでは一つ具体例を紹介します。
40代女性Mさんの話です。
この方は3か月限定でパーソナルトレーニングを受けていたのですが、2か月経過したところでトレーニングを終わりにしたい旨を伝えられました。
ちょうど体重の停滞が続いている時期でした。
詳しくお話を伺うと「複数のスタッフが同時に退職し、一人で仕事を抱えることになった」そうです。
残業も多くなり、トレーニングに通うのが難しくなるとのことでした。
この場合のストレッサーは「自由時間が減る」「仕事量が増える」の2つです。
仕事量を減らすには業務分担・効率化の2つがありますが、一人で業務を担当することになっていて効率化するのも時間がかかります。
そこで私は「自由時間を増やす」方法を考え、お話しする時間を作りました。
ご本人から出た提案は「引っ越し」でした。
これは ①ストレッサーを軽減、除去する 行動です。
「自由時間が減る」というストレッサーを「引っ越し」で軽減したのです。
その後、彼女は職場から10分の場所に引っ越して仕事もトレーニングも続けました。
場所が遠くなり頻度は減りましたが、無事に3か月間トレーニングを続け、その頃には体重も再び落ち始めるようになりました。
このようにストレッサーを減らすことは食べ過ぎの予防に有効です。
このケースでは「引っ越し」という方法を取りましたが、あまりにもストレスが大きい場合は「退職」「休職」でも良かったのかもしれません。
【ストレスコーピング10則】ストレスを発散する
中高年の方に一番多いストレッサーは精神的ストレッサーです。
気温は冷暖房機を使えば快適な温度にできますし、添加物を含む食品を避ければ口にすることはありません。
ウィルスもマスクをすることで感染する確率を下げられます。
トレーニングの疲労は筋力を上げる過程において必須のものです。
しかし、人間関係や仕事など社会的なストレスはなかなか避けることができません。
上記の例(スタッフ退職による業務量の増加)も職場環境を変えることはできませんでした。
もちろん退職や休職、転校や休学など、ストレッサーそのものから逃げることができればそれに越したことはありません。
ですが、実際に退職や転校するにも様々なハードルがあり、その行動自体がストレスに感じることもあるでしょう。
コールセンターに勤務する30代の男性(Tさん)は現在の職場環境に悩んでいました。
クレーム対応で怒られ、クライアントへの対応で上司に怒られ、同僚・先輩から冷たい視線を浴びせられる
日常的なストレスが重なり、過食に加えて頭痛や肩こりも自覚していました。
明らかに心身症(心理社会的ストレスが原因で発症したり症状が悪化する病気の総称)が表れている状態です。
このような際、私はまず ⑧ストレスを発散する 方法を考えます。
何も意見を挟まずにクライアントの話を聴く。
最初にできる効果的なストレスマネジメントです。
このケースの場合、男性から出てきた言葉は前向きなものではありませんでした。
環境を変えるための積極的な話ではなく、ほとんどが愚痴に近いものです。
ですが「愚痴」は転職や転校よりも簡単な行動です。
一時的にストレスレベルを下げることはできます。
かくいう私も月に一度はストレスを発散するようにしています。
皆さんも簡単にストレスを処理したい場合は、信頼できる方に話を聞いてもらいましょう。
自分の話を聞いてもらったら感謝して、その人が困っている時に手を差し伸べる。
それが本当の信頼関係かなと思います。
しかし、愚痴を言うだけではストレスの根本的な解決にはなりません。
そこで最後の項目では社会的サポートを通して、ストレスを処理する方法を紹介します。
【ストレスコーピング10則】ストレッサーとの取り組みを支援してもらう
職場環境に悩んでいたTさんのその後です。
セッションを通してある程度ストレスを発散したTさんに私は質問しました。
「今の状況を変えたいと思っていらっしゃいますか?」
Tさんの答えはYes。
そこで私はスタッフの方と食事に行くことを提案しました。
他の方もTさんと同じストレスを感じているのではないかと思ったからです。
この予想は当たっていました。
ランチで話題に上がるのは仕事に関する愚痴で、そのうちクライアントや上司、先輩に対する不満が沢山出てきました。
このランチをきっかけに距離が近くなったようで、Tさんが困っている時は助け舟を出してくれるようになりました。
Tさんに対する冷たい視線はご本人がそう感じていただけで、実は心配していたのかもしれませんね。
⑩ストレッサーとの取り組みを支援してもらう 方法は友人や家族、そのほか信頼できる方の力を借ります。
しかし、それでもストレスが小さくならない場合は ⑤ストレス処理能力を高める ことを考えます。
このケースなら「電話対応」「職場におけるコミュニケーション」の研修を受けることがそれにあたります。
このようにストレス状態を解決する方法は一つではなく、状況に合わせて適切な手段を取ることが重要です。
何かしらのストレスが原因で食べ過ぎている方は、今回紹介した【ストレスコーピング10則】を試してみてください。
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