【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
「中高年は太りやすい」という説は言葉で伝えるより、皆さんが身をもって体験していることかもしれません。
年齢を重ねると筋肉量が減り、基礎代謝が低下します。
1日の消費エネルギーが低下すると余剰分のエネルギーは体脂肪となって蓄積。
この分が体重に上乗せされます。
『日本人筋肉量の加齢による特徴』によると30代から筋肉量の低下は始まります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/47/1/47_1_52/_article/-char/ja/
「食事の量は変えていないのに1年に1㎏ずつ体重が増えている」という方の場合、筋肉量が減り、その分体脂肪が増えていると考えて間違いないでしょう。
しかし、中高年の方に肥満が多いのは年齢だけが理由ではありません。
そこには40代以降に起こるライフイベントが大きく関わっています。
今回の記事は少し視点を変えて、心理学の面から中高年が太りやすい理由を考えていきたいと思います。
年齢だけが原因なのか?
さきほど私が書いた「年齢を重ねると筋肉量が減る」という説。
実はこれは結果であり、原因ではありません。
筋肉量が低下してしまうのは
●身体活動不足
●運動の減少
●慢性の炎症
●ストレスの増加
●障害
●ホルモン分泌量の変化
●インスリン抵抗性
●DNAの損傷 など
など様々な要因があり、この中に年齢と直接関係するのは「ホルモン分泌量の変化」「インスリン抵抗性」「DNAの損傷」の3つです。
男性(女性)ホルモンは筋肉の合成に関わり、インスリンは筋肉へのアミノ酸の取り込みを担っています。
また、DNAの中には筋肉を動かす役割を持つものがあり、これらは全て加齢による影響をうけます。
しかし「身体活動不足」「運動の減少」「慢性の炎症」は生活習慣を改めることで予防が可能です。
以上を考えると“加齢だけ”が筋肉量の減少・体重増加の大きな原因とは考えられません。
中高年の肥満はストレスも原因です
この中で注目したいのは「ストレスの増加」です。
中高年になると生活スタイルが多様化し、さまざまなライフイベントに直面します。
結婚や出産、昇進など喜ばしいことがある一方
●失業
●所得の減少
●体力の低下
●家族との同別居
●家族介護
●友人・家族との別離
など、心身共にダメージの大きい出来事も起こります。
これらは大きなストレッサー(ストレスの原因)であり、複数が組み合わさることで過剰なストレス反応を引き起こします。
血圧や血糖値が上昇してしまうのはストレスも原因で、症状が酷くなると高血圧や糖尿病、心臓病といった疾患を引き起こすこともあります。
さらに腰痛や便秘、肩こりなど不快な症状にもストレスが関わっていて、実はその中には肥満も含まれます。
なぜ、過剰なストレスが肥満を引き起こすのでしょうか?
過剰なストレスが肥満に繋がる理由
過剰なストレスが肥満を引き起こす理由は2つあります。
①食欲の増加
食欲は脳の視床下部というところでコントロールされていて、食事をすると血糖値が上がり、満腹中枢を刺激することで食欲は治まります。
また、レプチンと呼ばれるホルモンは同じ視床下部の摂食中枢に作用し、食欲を抑える働きをしています。
しかし過剰なストレスを感じるとレプチンの分泌は少なくなり、食欲は増してしまいます。
②ストレスホルモンの過剰分泌
ストレスホルモンのコルチゾールは体内に蓄えられていた糖をエネルギーとして利用する働きがあります。
慢性的なストレス状態になると血糖値を下げるためにインスリンが分泌されますが、貯蔵量を超えた糖を中性脂肪に変えて脂肪細胞に蓄えるので、結果的に肥満を引き起こしてしまいます。
また、 コルチゾール自体には食欲を促進する作用があります。
つまり、心身共にダメージの大きいライフイベントが内分泌系に影響を与え、肥満という結果を引き起こしている可能性があるのです。
ストレスコーピング10則でストレスを小さくする
ここからはストレス反応を小さくする方法(ストレスマネジメント)を考えます。
本来ストレスを小さくするには専門的な能力や勉強が必要で、一長一短では身につきません。
そこで今回は専門知識・技術がなくても使える方法を紹介します。
ストレスマネジメントの代表的なものに『ストレスコーピング10則』があります。
これはストレッサー・ストレスへの対処を
①ストレッサーを軽減、除去する
②ストレッサーとの距離を変える
③ストレッサーから一時避難する
④ストレッサーを回避する
⑤ストレッサーの心理的意味を考える
⑥ストレッサーとの取り組みを支援する
⑦ストレス処理能力を高める
⑧ストレス耐性を高める
⑨ストレスを発散する
⑩ストレスを忘れる
という10個の法則にしたものです。
その中でも ⑥ストレッサーとの取り組みを支援する ⑨ストレスを発散する ⑩ストレスを忘れる は比較的取り組みやすい方法で私も日々の生活に取り入れています。
⑥ストレッサーとの取り組みを支援してもらう
家族・同僚・友人などに社会的サポートをしてもらうことです。
例えば、家族と家事を分担したり、同僚に業務を変わってもらうことはこれに当たります。
⑨ストレスを忘れる
スポーツや趣味に没頭してストレスを忘れる方法です。
とくにスポーツは自律神経のバランスを整えたり、コルチゾールの量を減らしたりと良いことばかりです。
もちろん活動量が増えるので脂肪燃焼効果もあります。
⑩ストレスを発散する
ストレスを人に聴いてもらうことです。
内に抱えている怒りやモヤモヤを言葉にして吐き出すとストレスは発散されます。
『ストレスコーピング10則』についてはこちらでも解説していますので是非お読みください。
変えられるの自分と未来のみ
中高年の体重が増加してしまう理由は年齢だけでなく、心理的な負担も関わっていることがわかりました。
所属組織や家族、社会への責任が増大するという面からもこの時期に体重が増えやすくなるのは当然のことです。
もし現在複数のストレッサーを抱えているなら、今回紹介した『ストレスコーピング10則』を始めてみてください。
「他人と過去は変えられない、変えられるの自分と未来のみ」という言葉の通り、行動を変えることで未来は今より明るくなるはずです。
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