中腰の姿勢で腕時計を見る女性

【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。

ラジオが好きで、移動中やデスクワークの際によく聴いています。

「どれくらいの心拍数なら安全に走れるの?」ということを、ある番組のパーソナリティー(Sさん)が話されていました。
Sさんは高血圧改善とダイエットのために心拍計をつけて走っているのですが、機械が表示する数字に疑問を持たれているようです。

効率よく痩せるには「(220-年齢)=最大心拍数×0.6~0.8」の心拍数で走ることが一般的。

しかしその方の場合、上記の計算式では『130』という数字になります。
その心拍数ではウォーキングより遅いスピードで走ることになるので、この数字が本当に正しいのか不安だったようです。

「心拍数を『178』まで上げると気持ちよく走れたけど健康に問題はあるの?」ということも併せて話されていました。

そこで私は下記のメールを送ったところ、なんと番組内でメールを取り上げていただきました。
同じことを疑問に感じている方もいると思いますので、ぜひお読みください。

Sさんに送ったメール

3つの手紙とポスト

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Sさん

どれくらいの心拍数であれば安全に走れるのか?また、心肺機能を上げられ血圧を下げられるのか?
といった疑問ですが、これは以下に挙げることを参考にしてください。

人間は身体の作りが一人一人違うため、理論上の最大心拍数が162でも実際とは数字が離れていることが多くあります。
これは『個別性の原則』と言ってスポーツ医学で大切な考え方として知られています。

また、音声の中で話されていた最大心拍数の計算式「220-年齢」は1970年代初期の研究結果に基づいて経験則から作られた単純なものです。

その研究に参加したのはほとんどが55歳以下で、喫煙者や薬を服用している方もいました。
被験者の対象が偏っているので正確な数字を出すものとは言えません。

では、どうすれば上記の疑問を解決できるのかというと、心拍数の計測と併せて「気持ちよく走れているか」を参考にすると良いでしょう。

心拍数は機械で正確に出せますが、最大心拍数や脂肪燃焼のための心拍数は正確に出せません。
そこでRPE(自覚的運動強度)という考え方を心拍数と併せて使います。

これは自分で感じる「運動のきつさ」を20段階に分けたもので、脂肪燃焼や血圧を下げるのに効果的なのは「ややきつい」の11〜13。
イメージとしては「走っている時に隣の人と話せる」くらいのきつさです。

つまり、Sさんが「気持ちよかった」と感じた『178』という心拍数はちょうど良い数字だと思います(実際に体重も落ちていたと思います)

ですので、心拍計が計測する心拍数は目安にして「ややきついが気持ちよかった」と感じる速さで走ると、安全に体重も血圧も落とせるはずです。

ただし、そのスピードで走った後にふらつくようでしたら薬の影響も考えられるので、その際はお医者様とご相談ください。

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この後、さっそくスピードを上げて走ったことをお話しされていて嬉しく思いました。

さらに「確かに身体は一人ひとり違う。さすがはプロ。わかりやすく偏りのないアドバイス!」というお褒めの言葉までいただき、恐縮してしまいました_(._.)_

「医学的に正しい」ことは様々あり、ある一つの方法が必ずしも自分の身体に合っているとは限りません。

「筋トレを続けているけど全然身体が変わらない」
「ご飯を控えているのに痩せない、むしろ脂肪が増えている」
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というお悩みは「身体をみるプロ」にご相談ください。

 

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