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西荻窪・千歳烏山のお腹痩せダイエット専門トレーナー 小森祐史です。

 

「ems 効果なし」で検索順位6位

 

3月に更新したこちらの記事が人気のようです。

「EMS 効果なし」で検索すると、私のHPの記事がGOOGLE検索で5位でした。

 

EMSという器具を使って、ダイエットしたい方が多いことは知っていましたが

まさか3月にアップした記事が読まれているとは思いませんでした。

 

「EMS 効果なし」という検索でもわかる通り、EMSに腹筋を鍛える効果はありません。

ダイエット効果もありません。

 

そもそも腹筋を鍛えることでダイエットはできるのでしょうか。

 

この記事では、「EMS」と「腹筋運動」「ダイエット」の関係について説明します。

 

 

EMS(腹筋ベルト)とは?

 

ガラスケースに入った黒いEMSベルト

 

EMS(腹筋ベルト)とは整骨院などで使われる治療用の器具で、

正式にはEMS(Electrical Muscle Stimulation)といいます。

 

「ベルトの内側についている電極から電気刺激を流して、筋肉を動かして鍛える」というのが製品のキャッチコピーです。

 

痛みの改善に効果があるとされ、医療の現場ではリハビリテーションで使われます。

また、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のHPでも宇宙空間での筋力維持のために使われていることがわかります。

 

ですが、

 

特異性の原則に則っていない・・・「鍛えたい部位を動かさないとその筋肉を強くすることはできない」というトレーニングの原則

・ホルモンが分泌されるか不明・・・筋肉を強くするには成長ホルモンや男性ホルモンといったホルモンの分泌が必要

 

なことから、「EMSで筋肉を鍛えることはできない」、というのが私の考えです。

 

また、消費者庁のHPでは「やけど」、海外のニュースでは「皮膚障害」が起きたことから使用方法に関して注意喚起が出ています

 

 

そもそも腹筋を鍛えれば痩せるのか?

 

腹筋をする上半身裸の日本人男性

 

「寝ながら腹筋が鍛えられる」 → 痩せられる

というのがEMSの触れ込みですが、そもそも腹筋を鍛えることでお腹痩せはできるのでしょうか?

 

お腹痩せの大敵「内臓脂肪」

ベルトの上にのっているお腹は内臓脂肪です。

 

内臓脂肪は、適度についていると血糖値や血圧を下げ、健康維持に役立つことが分かっています。

ただし、つきすぎると血糖値や血圧があがるという逆の作用をします

この内臓脂肪は「体につきやすく、落ちやすい」という特徴があり、運動と食事管理で簡単に落とすことができます。

 

では、腹筋運動がいいのかというとそうではありません。

というのは、体を起こす腹筋は内臓脂肪が燃えるほどの運動にはなっていないからです。

 

少し専門的な話になりますが、運動で脂肪が燃焼するメカニズムを説明します。

 

運動でエネルギーが必要になると交感神経の活動が活発になります。

するとリパーゼという酵素が活性化され、中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解します。

 

この遊離脂肪酸は体内で二酸化炭素と水に分解されるときにエネルギーになりますが、これが「脂肪燃焼」という言葉の意味です。

 

リパーゼという酵素は強度の高い運動をしないと活性化しません。

強度の高い運動とは大きい筋肉を使った運動。

背中や、胸、下半身の筋肉を使う運動です。

 

具体的には、有酸素運動(ウォーキング、ランニング、水泳)、スクワット、ベンチプレス

といった運動がそれにあたります

 

腹筋は小さな筋肉なので、いくら鍛えてもリパーゼが活性化するほどにはならないのです。

 

 

腹筋をしてもEMSベルトをつけても、お腹痩せはできません。

 

チューブでロウイング指導をするパーソナルトレーナー小森

 

腹筋を鍛えるだけでは内臓脂肪は落ちませんが、そもそもEMSで腹筋がつくとは考えにくいです。

内臓脂肪を落とすときはリパーゼが活性化するような筋力トレーニング、有酸素運動をしましょう。

 

本気でダイエットをするなら、ある程度きつい運動をしなければいけない、ということがお分かりいただけたでしょうか。

 

ダイエット製品を販売している一部のメーカさんの言葉に騙されないようにしてください。

「楽」「簡単」「運動なし」という言葉が出てきたら注意です!