【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
2018年3月に更新したこちらの記事が人気のようです。
「EMS 効果なし」で検索すると私のHPの記事がGOOGLE検索で5位でした。
EMSでダイエットしたい方が多いことは知っていましたが、まさか3月にアップした記事が読まれているとは思いませんでした。
「EMS 効果なし」という検索でもわかる通りEMSに腹筋を鍛える効果はありません。
ダイエット効果もありません。
そもそも腹筋を鍛えることでダイエットはできるのでしょうか。
この記事では「EMS」と「腹筋運動」「ダイエット」の関係について説明します。
EMS(腹筋ベルト)とは?
EMS(腹筋ベルト)とは整骨院などで使われる治療用の器具で、 正式にはEMS(Electrical Muscle Stimulation)といいます。
「ベルトの内側についている電極から電気刺激を流して筋肉を動かして鍛える」というのが製品の特徴です。
痛みの改善に効果があるとされ、医療の現場ではリハビリテーションで使われます。
また、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のHPでも宇宙空間での筋力維持のために使われていることがわかります。
ですが、
・特異性の原則に則っていない・・・「鍛えたい部位を動かさないとその筋肉を強くすることはできない」というトレーニングの原則
・ホルモンが分泌されるか不明・・・筋肉を強くするには成長ホルモンや男性ホルモンといったホルモンの分泌が必要
なことから「EMSで筋肉を鍛えることはできない」というのが私の考えです。
また、消費者庁も痩身効果を認めていません。
そもそも腹筋を鍛えれば痩せるのか?
「寝ながら腹筋が鍛えられる」 → 痩せられる
というのがEMSの触れ込みですが、そもそも腹筋を鍛えることでお腹痩せはできるのでしょうか?
お腹痩せの大敵といえば、ベルトの上にのっている「内臓脂肪」。
内臓脂肪は適度についていると血糖値や血圧を下げますが、多すぎると逆に血糖値や血圧を上昇させます。
しかしこの内臓脂肪は「体につきやすく、落ちやすい」ため、運動と食事管理で簡単に落とすことができます。
では腹筋運動をすればお腹は凹むのかというとそういう訳ではありません。
というのは、体を起こす腹筋運動は内臓脂肪が燃えるほど強度の高いトレーニングではないからです。
少し専門的な話になりますが運動で脂肪が燃焼するメカニズムを説明します。
運動でエネルギーが必要になると交感神経の活動が活発になります。
するとリパーゼという酵素が活性化され、中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解。
遊離脂肪酸が体内で二酸化炭素と水に分解される時にエネルギーになり、脂肪が燃焼します。
このリパーゼという酵素は強度の高い運動をしないと活性化しません。
強度の高い運動とは背中や胸、下半身など大きい筋肉を使った運動です。
具体的には有酸素運動(ウォーキング、ランニング、水泳)、スクワット、ベンチプレスなどがそれにあたります
繰り返しになりますが、腹筋はそもそも小さな筋肉なので、リパーゼが活性化するほど強度の高い運動にすることはできないのです。
腹筋をしてもEMSベルトをつけても「お腹痩せ」はできません。
本気でダイエットをするなら「ある程度きつい運動をしなければいけない」ということがお分かりいただけたでしょうか。
内臓脂肪を落とす時はリパーゼが活性化するような筋力トレーニング、有酸素運動をしましょう。
ダイエット製品を販売している一部のメーカさんの言葉に惹かれないようにしてください。
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