一緒に歩く高齢者の夫婦

【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。

前回のブログではウォーキングの健康効果を紹介しましたが、お伝えしたいことがまだ沢山ありますのでもう少しこの話題を続けます。

今回のテーマはずばり「ウォーキングで一生歩ける身体を作れるか?」です。

『歳を重ねても自分の好きな時に好きな場所へ移動したい』という方はぜひこちらの記事をご覧ください。

 

ウォーキングで筋肉はつかない

中高年の男性二人と女性二人が歩いている

ウォーキングを習慣にすると生活習慣病の罹患率や死亡率が低下することは前回お伝えした通りです。
もちろん、ある程度のスピードで歩けばダイエット効果もあります。

では習慣的にウォーキングをしていれば、一生歩くためには必要な筋肉をつけることはできるのでしょうか?

残念ながら答えはNOです。

50m/分(普通の歩幅)、100m/分のスピード(広い歩幅)で歩いた時の下肢の筋肉の筋電図(筋肉の活動量を表したもの)を比較すると、100m/分のスピードで歩いた方が筋肉は活発に動くことが分かっています。

つまり歩幅を広げて歩くと、その分筋肉の活動は活発になります。
ただし、これが筋力を向上させることに直結するわけではありません。

トレーニングには「過負荷の原則」という考え方があり、これは『日常より強い負荷を加えないと身体は強くならない』という“ルール”です。

例えば、スクワットを始めると腿やお尻の筋肉にじわじわとした痛みが走り、そのまま続けるとしだいに屈伸ができなくなります。
このじわじわとした痛みを感じるくらいの強度を「過負荷」といいます。

しかし、ウォーキングはスクワットのように膝・股関節を深く曲げる運動ではないので、下肢の筋肉に痛みを感じるほどの負荷は加わりません。
つまりウォーキングは筋力を向上させるほど「過負荷」なトレーニングではなく、それだけでは一生歩くために必要な筋力を維持できないのです。

では、一生歩き続けるためにはウォーキング以外にどんな運動が必要なのでしょうか?

 

『スクワットだけ』では一生歩ける身体にならない

手を胸の前で組む中腰の男性

年を重ねて歩くスピードが遅くなるのは、お尻や腿周りの筋肉が弱くなっていることが原因です。
運動習慣がないと30代から筋力は徐々に低下し、一説には90代の下半身の筋力は20代の半分ほどになるとも言われています。

ということは一生歩くためには下半身の筋力を維持する必要があるわけですが、「ウォーキング」ではそれは難しいことを先程お伝えしました。

一生歩き続けたい方はウォーキングに加えて下半身のトレーニングも行う必要があります。

下半身の代表的なエクササイズと言えばスクワット。
「健康のために何か行っていますか?」という質問をすると、ウォーキングと同じくらい回答が多い運動です。

しかし一生歩くためには

【筋力】・・・筋肉が伸び縮みする(筋収縮)力。肘を曲げるときに筋肉は縮み、肘を伸ばす時に筋肉は伸びる。この肘を曲げ伸ばしする力のこと

【筋持久力】・・・筋収縮を維持、繰り返す能力

【心肺持久力】・・・心臓や肺のスタミナ。身体を動かしているのは筋肉だけではありません。心臓や肺が血液を送り出し、その中に含まれる酸素や栄養素が筋肉に取り込まれることで体は動きます。

【瞬発力】・・・瞬間的に発揮できる手足のばねの力。スポーツだけでなく日常でも必要(椅子から立ち上がる、ドアを押す、物を持ち上げる)

【バランス能力】・・・転倒を予防する小脳の能力。人が転倒しないのは筋力だけでなく脳も関係している

という5つの能力を維持・向上させる必要があります。

例えば階段を上る時は、

①脚を上げる(筋力)
②階段に足をかけて体を持ち上げる(瞬発力)
③片足立ちになる(バランス能力)
④①~③を繰り返す(筋持久力・心肺持久力)

という動作が行われており、これは歩くときも走る時も大きく変わりません。

であるならば【筋力】【筋持久力】しか鍛えることができないスクワットは『一生歩く』トーニングとしては不十分です。

では、どのようなトレーニングが『一生歩く』カラダづくりに向いているのでしょうか。

 

一生歩ける身体づくり

ブルーバックを背景に歩く人


通常のスクワットは【筋力】【筋持久力】を鍛えるトレーニングですので、ここではそれ以外の【心肺持久力】【瞬発力】【バランス能力】
を鍛えるエクササイズを2つ紹介します。

 

A.バンザイスクワット

【筋力】【筋持久力】【心肺持久力】を維持・向上させるスクワットです。

①椅子に浅く座り、足を肩幅に開く。
②開いた手を顔の横に置き、腰を浮かせる
③バンザイしなが立ち上がり、元の位置に戻る

この運動のポイントは膝と股関節を大きく動かすこと。

足を肩幅に広げ、関節の角度が90度になるまで膝を曲げてください。
椅子から立ち上がる時に上体はやや前傾しているとベストです。

前傾した状態から上体を起こしながら立ち上がると、腿だけでなくお尻の筋肉も沢山使うことができます。
併せて、腕を上げることで心肺持久力も鍛えることができます。

回数は10~20回が目安。
スクワットを毎日行っている方は腕の動作も加えましょう。

 

B.腕上げ一本立ち

【瞬発力】【バランス能力】を鍛えるエクササイズです。
この運動では椅子を使用します。

①椅子の背面側に立ち、右手で椅子の背もたれに掴まる
②左足を一歩前に出して腰を落とす
③左足と左手を同時に持ち上げ、右足で片足立ちになる
④片足立ちのまま5秒キープし、元の位置に戻る

この運動のポイントは体重移動です。
最初の時点で左足:右足の体重のかけ方は7:3が理想です。

右足で片足立ちになる時は一気に体重を載せ変えてください。

回数は10回が目安。
終わったら左右の足を入れかえて同じエクササイズを行います。

 

一生自立した生活を続けたい方は「100トレセミナー」へ!

7/29開催「100トレセミナー」チラシ

このように「歩く」ためには様々な能力が必要であり、その鍛え方は一つではありません。
また、日常生活を続けるためには「食べる」「排泄する」力も維持する必要があります。

一生自立した生活を続けたい方は「100トレセミナー」にぜひお越しください。
『100トレ』は介護予防の基準となっている「歩く」「食べる」「出す」能力を鍛えて、イキイキとした100歳を目指すトレーニングです。

過去には30~90代まで幅広い年代の方にご参加いただき

30代 アラフォーの今、知っておいて良かったです
40代 歩くためには筋力を鍛えるだけではダメだとわかりました
50代 いくつになっても元気でありたいと実感できました。
60代 家で介護をしているので、もっと学びたいと思いました。
70代 脚だけでなく、表情筋や骨盤底筋もしっかりトレーニングします!

など、好評をいただいております。

100トレセミナー日程
日時:2023年7月29日(土)14時~16時
場所:吉祥寺永谷シティプラザ会議室 SPACE 40(吉祥寺駅徒歩3分)
対象:50歳以上の方(50歳以下の方も参加できます)
定員:10名
参加費:2,000円(銀行振込・PayPal)
備考:フェイスタオル・飲み物をお持ちの上、運動しやすい恰好でご参加ください(タオルは運動で使用します)

※セミナーの様子は後日、HP・SNS等に掲載します
※当日37.5度以上の方、咳や体調不良の方は参加をご遠慮ください
※コロナウィルス感染症対策のため、延期または中止となる可能性がございます
その際は改めてこちらのページでお知らせします

詳細・お申し込みは
https://komori-yuji.com/100tore-seminar