【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
前回のブログでは四十肩(肩関節周囲炎)になった経験と肩が痛くなる理由を説明しました。
肩関節周囲炎はその名の通り肩関節周囲の組織に猛烈な炎症が起きることが特徴です。
私の場合は「肩峰下滑液包」と呼ばれる場所の炎症を注射で改善しましたが、痛みが引くまで長期間かかる方もいます。
その場合問題となるのは筋力が低下し腕が上がりにくくなること。
また、回旋筋腱板と呼ばれる筋群が硬くなるので痛みが再発することもあります。
今回のブログでは腕を上がりやすくし、肩の痛みを再発予防するエクササイズを紹介します。
四十肩でお悩みの方はぜひお読みください。
腕が上がりにくくなるのはなぜ?
腕を上げる動作(外転・屈曲)では、
三角筋
棘上筋
僧帽筋上部繊維
僧帽筋下部繊維
前鋸筋
脊柱起立筋
と呼ばれる筋肉が収縮します。
どちらの動作も痛みがない状態ではスムーズに行えますが、痛みが長期間続くと筋力が低下するので腕を上げにくくなります。
また、
広背筋
大胸筋
大円筋
小円筋
の4つの筋肉は外転・屈曲動作を制限する役割があり、腕が上がらない状態が長く続くと柔軟性が低下し、その制限が強くなることが分かっています。
つまり、腕を上げやすくするには
三角筋
棘上筋
僧帽筋上部繊維
僧帽筋下部繊維
前鋸筋
脊柱起立筋
の筋力を向上させ、同時に
広背筋
大胸筋
大円筋
小円筋
をストレッチすることが重要になります。
回旋筋腱板が硬くなるとどうなる?
回旋筋腱板とは先述した「棘上筋」「小円筋」に加えて、「棘下筋」「肩甲下筋」を総称した筋群のことです。
これらの筋肉は上腕骨を肩甲骨に引き寄せ、肩関節の動きを滑らかにする働きをしています。
しかし他の筋肉同様、肩を動かすことが少ないとその柔軟性は失われ厚く硬くなります。
とくに問題となりやすいのは棘上筋です。
棘上筋の上には肩峰下滑液包が、さらにその上には烏口肩峰靭帯(アーチ)があります。
肩を外転させる際、棘上筋は肩峰下滑液包の下を通り上腕骨を肩甲骨に引き寄せます。
しかし柔軟性が失われると、烏口肩峰靭帯・肩峰下滑液包と上腕骨の間に挟まれ、痛みを生じることがあります(インピンジメント症候群)
インピンジメント症候群の特徴は腕を上げるたびに痛みが出ること。
痛みが出る動作を繰り返すと棘上筋が断裂することもあります。
もちろんその予防法は回旋筋腱板の柔軟性を取り戻すこと。
痛みの予防には筋肉は鍛えるだけでなく柔軟性を取り戻すことも重要なのです。
肩の痛み再発を予防するエクササイズ
それではここから再発予防のエクササイズを紹介します。
痛みがある程度治まってから行う内容なので、実施前に一度お医者様にご相談ください。
①コッドマン体操
まずは回旋筋腱板の柔軟性を取り戻しましょう。
非常に小さな筋肉ですので、通常のストレッチよりも「モビライゼーション」というストレッチ法がおススメです。
これは回旋筋腱板を小さく動かすことで、柔軟性を取り戻すことを目的に行います。
その代表が「コッドマン体操」。
動画の動きを真似してみてください。
②壁やボールを使ったストレッチ
次に行うのは外転・屈曲動作を制限する筋肉のストレッチです。
広背筋・大胸筋・大円筋・小円筋は壁やテニスボールを使うとスムーズに伸ばせます。
③サイドレイズ
最後に行うのは筋力トレーニングです。
ペットボトルを使用して、肩周囲の筋力を向上させます。
上半身と肩の動きを連動させることがポイントです。
四十肩の予防・改善はじっくり取り組むこと
今回感じたのは「常に痛みを感じること」の恐ろしさ。
今まで様々な怪我を経験していますが、今回はあまりの痛みで夜間に起きてしまったくらいでした💦
常に痛みを感じていると『このまま腕が上がらなくなったどうしよう』『9月のレース出られるかな』など、不安なことばかりが頭に浮かびました。
幸い5日ほどで回復しましたが、このまま続いていたらと思うと怖くなります。
実際、肩の痛みが消えるまで時間がかかることが多いです。
半年から1年、中には2~3年かかる方もいます。
それだけ痛みが長く続くと腕が上がらなくなってしまうので、ストレッチや筋力トレーニングを習慣化することはとても重要になります。
「四十肩の予防・改善はじっくり」
このことを頭に入れて今日からトレーニングに取り組んでください。
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