真ん中にひびが入っている骨が松葉杖をついている

【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。

新年あけましておめでとうございます。
皆様にとって健やかな一年となりますよう心からお祈り申し上げます

また、この度の震災に際しまして、謹んでお見舞い申し上げます。
被災地の皆様のご無事と一日も早い復興をお祈り致します。

さて、2024年最初のブログは骨折の予防法を考えます。

中高年の方に多いのは糖尿病や高血圧など血液の疾患だけではありません。
そこには骨格系の疾患も含まれます。

とくに骨粗鬆症は糖尿病と同じ進行性の疾患ですので、完治させる方法がありません。
骨折してしまった場合、最悪死に至ることもあります。

とはいえ適切な対策をすれば怖い病気ではなく、予防することは充分可能です。
今回は骨粗鬆症対策を学んで、今までの楽しい生活を続ける方法を考えていきましょう。

 

転んだだけで骨折してしまうのはなぜ?

段差につまづく高齢の女性と骨が折れるイラスト

中高年の骨折の多くを占める『骨粗鬆症』を最初に解説します。

骨粗鬆症とは「骨強度が低下し、骨折のリスクが増大した骨格疾患」
”骨強度”とは骨密度と骨質で表す骨の強さの指標です。

人間の骨は、古い骨を取り壊す「破骨細胞」と、新しい骨を作る「骨芽細胞」の働きによって、骨強度が保たれています。

2つの細胞の働きを保っているのは栄養や運動です。
カルシウム、ビタミンD・Kは骨を石灰化し、運動による骨への刺激でその働きは活性化します。

逆に栄養や運動が不足するとバランスが崩れ、骨の破壊が進み、骨強度は低下します。
転倒してお尻をうったり、手をつくだけで骨折してしまうのはそのためです。

また、破骨細胞の働きを抑えるエストロゲンは閉経後に分泌量が減るため、運動習慣がない高齢の女性は将来骨折する確率が高くなります

では、現在対策をしていない人はどのように予防すればよいのでしょうか?

 

『スクワット』『腕立て伏せ』は骨を強くする

ベンチの上に手のひらを置き肘を曲げる男性

骨粗鬆症は一度なってしまうと治療が難しい病気ですが、もちろん予防は可能です。

先ほどお伝えした通り、人間の骨は破骨細胞と骨芽細胞によって骨の強さが保たれています。

そして「運動」は細胞の働きを活性化する方法の一つ。
運動で長軸方向に負荷を加え、変形が起こった箇所が石灰化することで骨は強く・大きくなります。

しかし、そのためには日常の身体活動より高い負荷を身体に加えることが必要で、散歩くらいの運動では効果がありません。

そこでオススメしたいのが筋トレです。
規則的な筋収縮を繰り返す荷重負荷運動は、日常生活より高いレベルの刺激を骨に与えることができます。

さらに骨強度は筋力と比例して高くなるため、

筋肉を増やす=骨を強くする

といえるでしょう。

皆さんが筋トレを始める際は骨折しやすい箇所を重点的に鍛えてください。

高齢者の骨折で多いのは脊柱、手首の骨、大腿骨の3箇所です。
脊柱と大腿骨はスクワット、手首の骨は腕立て伏せで鍛えられます。

スクワットは椅子、腕立て伏せはキッチンや机など段差を使うと比較的簡単にできます。

【ベンチを使った腕立て伏せ】

【椅子を使ったスクワット】

 

骨折予防にオススメなのは“あの冬の料理”

しいたけ・豆腐・白菜・人参が入った鍋のイラスト

『骨強度は筋力と比例して高くなる』ということは、カルシウムはもちろん筋肉の材料であるタンパク質も大切です。
併せて骨を石灰化するビタミンD・Kも骨折予防に欠かせません。

タンパク質、カルシウム、ビタミンD・Kの1日の必要量は

タンパク質 体重1㎏当たり1~1.2g
カルシウム 600~800ml
ビタミンD 8.5㎍
ビタミンK 150ug

であり、それぞれを多く含む食品には

タンパク質 肉、魚、大豆製品、卵、乳製品
カルシウム 乳製品、小魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻
ビタミンD 魚、卵、きのこ
ビタミンK 大豆製品、緑黄色野菜

などがあります。

オススメは寒い今の時期にピッタリの「鍋」です。
魚・大豆製品・きのこ・緑黄色野菜をたっぷり使うと、必要な栄養素を全て摂ることができ、ミルク鍋や雑炊にするとさらに筋力・骨強度UPにつながります。

骨粗鬆症が気になる方は、スーパーで鍋用の食材を買って年始を過ごしましょう。

併せて、食事をする際は飲み物にも気を付けてください。

アルコールやカフェインは利尿作用があるため、カルシウムの吸収を妨げてしまいます。
熱燗やホットコーヒーが美味しい季節ですが、ほどほどにしておくと良さそうです。

 

ちょっとした工夫で転ばなくなります。骨折は予防できます

骨折予防のポイントを紹介したイラスト※画像は『消費者庁 10月10日は「転倒予防の日」、高齢者の転倒事故に注意しましょう!』より引用

最後は日常生活で注意すべきポイントを紹介します。
転倒しない環境を作ることも骨折予防のポイントです。

令和3年人口動態調査(厚生労働省)によると、65歳以上の転倒による死亡者数は8,085人で、交通事故の2,150人の4倍弱。
場所は自宅が5割近くを占めており、一般道路における転倒の約2倍をしめています。

なぜ、安全のように感じる自宅で転倒してしまうのでしょうか。
その原因は『生活動作レベルの低下』『環境』の2つが考えられます。

自宅で転倒する際の状況として

階段を踏み外す
ベッドから降りる時にバランスを崩す
靴下やじゅうたん・バスマット・毛布などに足をとられる
風呂場で滑る
脚立・はしご、屋根の上などの高いところでバランスを崩す
玄関の段差でつまずく

などがありますが、これらは普段行っていることです。

しかし、運動能力が低下すると以前できていたことができなくなるため、同じ感覚で動作を行う時に事故は起こります。
転倒を防ぐためにトレーニングでバランス能力を改善することはもちろん、日常にもちょっとした工夫を加えるとよいでしょう

・階段を登る際は手すりに摑まる
・ベッドは壁につける
・段差にスロープをつける
・お風呂場に滑り止めを置く
・暗い場所は足元をライトで照らす

上記のことを心がけるだけでも事故に遭う確率は減らせます。

バランス能力を鍛えるトレーニングはこちら。

 

骨粗鬆症は怖くない。骨折は3つのポイントを守れば予防できます

力こぶをつくる高齢女性と笑顔の医師

最初にお伝えした通り、骨粗鬆症は治すことができない疾患です。
一度骨強度が低下してしまうと元に戻すのは困難であり、骨折しやすくなります。

私の家族は骨粗鬆症による骨折が原因で寝たきりになり、そのまま亡くなってしまいました。
それは健康産業に従事している私にとってとても悲しい出来事でした。

転倒による死者数は交通事故のそれより多いということですから、他人事と思わず今から対策を始めてください。

さいわい、それほど難しいことは必要なく、

筋トレをする
タンパク質、カルシウム、ビタミンD・Kを食事から摂る
転倒予防のための工夫をする

この3つのポイントを抑えるだけで大きな怪我を予防できます。

骨粗鬆症は怖い病気ではありません。
ぜひ今日から新しい生活習慣を始めてくださいね。

 

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