文字が書かれた紙を前に腕組みする人
 

【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。

前回は「日本に運動が嫌いな人が多い理由」を私なりに調べました。

なぜ「運動嫌い」が多いのか真面目に考えてみました

そこで分かったのは「過去の経験」や「トレーナーとの考え方のギャップ」「デメリットの大きさ」。
この3つが大きな理由になっていることでした。

運動習慣がないと糖尿病や変形性膝関節症・骨粗鬆症など、将来重い病気にかかってしまうかもしれません。
また、うつ病などの精神疾患は身体活動が少ないことと関係しています。

私たちパーソナルトレーナーを含めて、運動指導者はこの大きな社会課題に取り組むべきです。
そこで今回は「パーソナルトレーナーが運動嫌いを減らすためにできること」について、私の意見をまとめました。

この記事は

・お客様に運動を好きになってほしいパーソナルトレーナー

におすすめです。

 

運動嫌いを減らすのに大事なこと

帽子をかぶった子供に両手をかける人
 

運動嫌いを減らすには「人と比較しない」指導が大事です。

私の場合、指導している方と他のお客様を比較するようなことはありません。
トレーニングに来ている方のサポートに集中しています。

ただ、

「3か月前より腹筋の回数が増えましたね」
「同じ年代の人でこの運動はなかなかできませんよ」

というポジティブな比較はするようにしています。

また「運動するメリット」を伝えることもパーソナルトレーナーには必須です。

「この○○というトレーニングはお腹痩せに必要な運動です」
「膝の曲げ伸ばしを毎日20回繰り返すと、関節の動きがよくなります」

など、言葉で伝えることもお客様にとっては運動を続けるきっかけになります。

もちろん運動を続けやすい環境も必要です。
お客様が続けたいと思えるよう、トレーナーが色々な方法を提案してあげるといいでしょう。

そして何より運動は楽しくなければいけません。
ただ単調にスクワットを繰り返すよりも、時にはリズミカルに、また一緒に運動してあげることもお客様にとって楽しい経験になります。

 

運動嫌いを減らすのはパーソナルトレーナーの「想像力」です

ファイルを見る男性と話しかける女性
 

※2024年10月15日修正・追記

ほとんどの人は運動の大切さを理解しています。

その証拠に全国18歳以上の男女2,520名を対象に行われた2023年の調査では、“運動したくてもできない”人が多いことが分かりました。

「健康関心度とスポーツライフに関する調査」
https://www.ssf.or.jp/thinktank/health_wellbeing/health-conscious_2023.html

大切さを理解しているにもかかわらず運動習慣がないのは、環境や状況に問題があるのかもしれません。

たしかにコロナ禍を経て経済的・時間的ゆとりがない方は増えたと思います。
私の周囲でも仕事を失ったりお店を閉めた方がいました。

そして“運動したいけど(環境や経済的問題で)できない”人の中には運動が嫌いな人も沢山含まれます。

“運動嫌い”の人は

「過去の経験で運動が嫌いになった」
「何をすればいいかわからない」
「楽しくないから」

という宿題の答えを運動指導者に求めています。

であるならば、私たちパーソナルトレーナーは運動を好きになってもらうための努力をすべきでしょう。
そのことについて私には一つの考えがあります。

それは「想像力」です。

「なぜ、この人は運動が嫌いなんだろう?」
「運動が楽しいと思える環境を作ろう」
「この人に必要な運動をちゃんと伝えよう」

と同じ目線で考えることで、運動を好きになってもらうきっかけが生まれます。

『社会から運動習慣のない人を減らす』

コロナ禍を経た今だからこそ、この社会的な課題を真剣に考えるチャンスだと思っています。
これからもトレーニング指導やセミナー・執筆を通して取り組み続けていきます。

 

ポッドキャストで「運動嫌い」の話題を取り上げていただきました

体育着姿の4人の男の子

2024年10月23日追記

からだや食をテーマにするポッドキャスト「からだのシューレ」にメールを送ったところ、「運動嫌いと体育」の話題を取り上げていただきました。
パーソナリティーは人類学者の磯野真穂さんと朝日新聞『withnews』編集長・記者の水野 梓さん。

“運動好き”だった磯野さんと“運動嫌い”だった水野さんが真面目に体育のあり方を考えてくださいました。
ぜひお聴きください。

2024年10月22日配信
【からだのシューレ】#013 「さらしモノ」みたいだった体育の時間 「運動嫌いの人が多い」おたよりを考えた