【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。
このブログでは「ダイエットを続けるための心理的なテクニック」をお伝えしていますが、今回はかなり重要な内容です。
みなさんの周りには体形のことで悩んでいる割には、なかなか行動を起こさない方がいませんか?
「お腹まわりが気になる」
「お尻が垂れてきた」
「あごまわりに肉がついてきた」
ということを普段から話しているのに、特に今の生活を変えようとする気配がない方のことです。
実はこのような方にダイエットを始めるようすすめても行動を起こすことはありません。
逆に反発されて、きまずい雰囲気になってしまうこともあります。
「自分で気にしているのになぜ?」と思うかもしれませんが、それには心理的な理由があります。
この先でその理由を説明していきましょう。
この記事は
・家族にダイエットを始めさせたい
・ダイエットを始めようと思うがなかなか踏ん切りがつかない
方におすすめです。
行動を変化するまで5つの段階がある
※画像は厚生労働省『e-ヘルスネット』より
「ダイエットする」と決意し、そこから行動するまでには5つの段階があります。
『無関心期』・・・6か月以内に行動を変えようと思っていない
『関心期』・・・6か月以内に行動を変えようと思っている
『準備期』・・・行動を変える具体的な方法が決まる(1か月以内に行動を変えようと思っている)
『実行期』・・・行動を変えて6か月未満である
『維持期』・・・行動を変えて6か月以上である
『無関心期』とは「6か月以内に行動を変える気がない状態」。
自分の体形を気にしていないので自ら行動を起こすことがありません。
それが「行動を変えようと思っている」『関心期』になると変わります。
体形のことを気にするそぶりをみせるようになります。
『準備期』に入ると、具体的なダイエット方法を探し始めます。
ある人は食事内容を見直して必要な食材を書き出し、またある人はランニングシューズを購入して、公園を走る予定を立てるようになります。
そして実際に行動を始めるのが『実行期』。
バランスの良い食事をとり公園を走るようになるので身体に変化が出てきます。
その行動を6か月以上続けると『維持期』に入ります。
これがダイエットすると決意してから行動を継続するまでの流れです。
ここまで簡単に説明しましたが、
「さあダイエットするぞ」 → すぐに行動
とならないのが、ダイエットにおける行動の変化です。
ダイエット成功の鍵は「準備ができているかどうか」
いつでも行動を変えられる状態が『準備期』ですが、『関心期』から『準備期』へ移行するには2つの大事な要素があります。
それは【重要性】と【自信】です。
【重要性】とは「ダイエットしないとマズイな」など、行動を変える意義を理解していこと
【自信】とは「この方法ならダイエットできる」など、行動を変える自信を持っていること
この2つが揃うと『準備期』に移行します。
「体形のことを気にしているのに行動を変えない人」は【重要性】と【自信】のどちらか、または両方が揃っていません。ダイエットの話をして反発されてしまうのは、「行動を変える準備ができていないのに行動を変えよう」としてしまうからです。
これは、なかなか結婚に踏み切れない時の状況を考えるとわかりやすいと思います。
例えば「結婚」に対して『関心期』の皆さんが、パートナーからプロポーズされたとしましょう。
この時すぐに「はい」とは言わないと思います。
というのは、「式の費用」や「家族との関係」「パートナーとの生活」など結婚にもハードルがあるからです。
それ以外にも「本当に結婚した方がいいのか」など、行動を変えることそのものに疑問を持っているかもしれません。
このように考えが安定していない時期が関心期なのです。
「準備ができていないのに、行動を変えることについて話し合うのは逆効果である」(ステファン・ロルニック 1998)
といえるでしょう。
この話題、次回に続きます。