PCが複数置かれた机と本棚

【吉祥寺・久我山】アサーティブフィットネス、パーソナルトレーナーの小森祐史です。

コロナウィルスの感染が拡大してから触れる機会が多くなったのは動画コンテンツです。
種類も配信者も視聴回数も増えていて、私自身もスマホやPCで動画を視聴する時間が増えました。

とくにトレーニング関連の動画の数は飛躍的に増えていますが、これは健康維持を目的に作られたものが多いように思います。

在宅期間の延長により、多方面で健康被害が報告されるようになりました。
その解決手段としてこれらトレーニング動画が沢山作成されるようになったのでしょう。

私も勉強のためにトレーニング動画を見ることがありますが、少し気になることがあったので今回はそれを記事にしています。

 

”たった〇分間のトレーニング”でダイエット?

階段に座りタブレットPCを見る半袖の女性

私が見た動画はいわゆる『宅トレ』を紹介するもので、ダイエットをテーマに作られていました。
自宅で運動することを目的に作られているので、一畳のスペースがあればできる内容です。

そこでストレッチや筋トレが動画の中では紹介されていたのですが、私が気になったのは

「毎日5分でお尻を引き締める」
「たった7分でお腹痩せ」

など「〇分」という“時短”を強調した内容だったことです。

動画を視聴した感想としては

・動画がきれい
・配信者の方の声が良く通っている
・トレーニング自体が楽しそう
・内容がきれいにまとまっている

と感じました。

他にも非常に勉強になる部分があり、いくつかのコンテンツは自身で制作するにあたり、参考にさせていただきました。

動画自体も視聴回数が多く、コメントも好意的なものが多いので、このような動画が多く制作されているのかもしれません。

 

運動の強度が低いとダイエットはできない

腕立て伏せの姿勢を取る女性

しかし肝心の内容に関して、このトレーニングでダイエットすることは難しいと感じました。

理由として

①運動の強度(きつさ)が低い
②目的とトレーニングの内容が一致していない

の2つが挙げられます。

①運動の強度(きつさ)が低い
筋力トレーニングでダイエットする場合、ある程度の強度(きつさ)が必要です。
”ある程度”というのは、「筋肉に焼けるような痛み感じるくらい」という意味です。

【過負荷の原則】といって、トレーニングは日常よりきつい内容でないと効果は表れません。
パーソナルトレーーナーは必ずこの原則を頭に入れながら指導しています。

一方、時短を強調したトレーニング動画にはこの原則に則っていないものも見られました。

例えば、「3分で二の腕のお肉撃退」という動画では、バンザイしたり、手を横に広げた状態で肘の曲げ伸ばしを行っていただけでした。

腕立て伏せのような筋肉に負荷を加える内容ではないので、もちろん二の腕の太さは変わらずそのままです

②トレーニングの目的と内容が一致していない
トレーニングの目的と内容が一致していない動画も見られました。

『お腹痩せ』として体幹トレーニングを紹介する動画がありますが、腹筋運動は『お腹痩せ』にそれほど効果がある訳ではありません。

お腹周りの脂肪を落とすには、食事で摂取したエネルギーよりも多くのエネルギーを運動で消費する必要があります。

しかし、腹筋のような小さな筋肉を鍛えても脂肪をエネルギーとしてあまり消費できません。

お腹についた内臓脂肪を燃やすには、より大きな筋肉である下半身を使った運動(ジョギングなど)でエネルギーを消費した方が効率的です。

腹筋をマッチだとすると、下半身の筋肉はガスコンロ。
お尻や腿周りの筋肉は腹筋よりはるかに大きく、内臓脂肪をたくさん消費できます。

中には「ストレッチでお腹痩せ」という動画もありましたが、こちらも同じ理由で難しいです。
ストレッチは筋肉の柔軟性や関節の動きを良くする効果の方が望めます。

 

そもそも脂肪が燃えるメカニズムは?

お腹に炎のマークがある女性がダンベルを持っている

ダイエット効果のある『短時間トレーニング』をこの後に2つ紹介しますが、先に運動で脂肪が燃えるメカニズムを説明します。

身体を動かすと体脂肪(中性脂肪)は、遊離脂肪酸とグリセロールに分解され血液中に放出されます。
血中に入った遊離脂肪酸は筋肉に取り込まれ、身体を動かすエネルギーとして消費されます。

この時には中性脂肪の分解に関わるのは『リパーゼ』という酵素です。
この酵素は筋力トレーニングや有酸素運動などで活性が高まることが分かっています。

以前は20分間運動をしないと脂肪は燃焼しないと考えられていましたが、じつは10分でも効果があることがわかっています。

つまり脂肪を燃焼させるのは

10分以上でかつ、ある程度強度が高い運動(筋力トレーニングや有酸素運動

ということになります。

 

「短時間」でダイエットするなら『サーキットトレーニング』

ダイエット目的でサーキットトレーニングをした男性

ここからは『短時間トレーニング』でダイエットする方法を2つ紹介します。

一つ目は『サーキットトレーニング』です。
これは複数の筋トレ種目を順番に行い、休憩をはさみながら数セット行う方法です。

息が上がるほど強度の高い運動を行うと、運動が終わった後の2~5時間は消費エネルギーが上がり、脂肪が燃え続けます。

これをEPOC(運動後過剰酸素消費量)といい、トレーニング後は多くの酸素を使って身体を回復させるためにこのような状態になります。

サーキットトレーニング


※トレーニングの詳細は動画を参考に
※ダイエット目的なら週2~3回が目安です。

トレーニングの時間を2分、休憩を2~3分とすると合計で20分くらいのトレーニングになります。

かなり強度が高いトレーニングなので、これからダイエットを始める方はこの後に紹介する『スプリットルーティン(分割法)』に挑戦してみてください。

 

筋トレを分割すると「時短」できます

女性がバーベルスクワット、ダンベルロウイング、腕立て伏せをしている

次に紹介するのは『スプリットルーティン(分割法)』
これは鍛える筋肉を日ごとに分けるトレーニング方法です。

例えば「下半身の日」なら脚のトレーニング(スクワット、ランジなど)のみ行い、「上半身の日」なら胸や肩、背中を鍛えるトレーニング(ベンチプレス、ロウイングなど)を行います。

ダイエット目的で筋トレをする場合、先ほどお伝えした脚に加えて胸と背中の3箇所を鍛えることが効果的です。

というのは、筋肉は面積が大きいほど基礎代謝量が高くなるという特性があり、この3箇所は身体の中でもとくに大きな筋肉だからです。

基礎代謝量とは「安静時に消費される最低限のエネルギー量」

脚・胸・背中の筋トレで基礎代謝量を向上させれば、1日の消費エネルギーが増えて『痩せ体質』になれます。


胸のトレーニングの例:腕立て伏せ


背中のトレーニングの例:ロウイング


脚のトレーニングの例:スクワット


※トレーニングの詳細は動画を参考に

『スプリットルーティン(分割法)』でダイエットするなら、週に2回ずつのトレーニングが効果的です。

例えば、

月 脚
火 背中
水 胸
木 脚
金 背中
土 胸
日 休み

のように、順番にトレーニングを繰り返すと無理なくスケジュールに取り入れられます。

1日のトレーニング時間は10~15分なので、家事の合間などスキマ時間に取り組みたい方はこの方法がおすすめです。

 

『短時間トレーニング』でダイエットをする時は「強度」を上げること

左側には自重スクワットする女性、右側にはバーベルスクワットをする女性

繰り返しになりますが、ダイエット目的でトレーニングをする時は「ある程度強度が高い運動を10分以上続ける」ということを覚えておいてください。

運動が嫌いな人にとって『たった〇分』という言葉は非常に魅力的です。
「これなら私でもできそう」と感じさせてくれるでしょう。

終わった後も達成感がありますし、それがきっかけで運動が続くことになればとても素敵だと思います。

しかし、痩せることが目的ならば強度の高いトレーニングは必須です。

『短時間トレーニング』をしている方はすでに運動習慣が身に付いているはずなので、今度はトレーニングの強度を上げましょう!

階段のように少しずつ強度を上げていくことで身体に変化は出てきます。
身体が変わるともっと楽しい毎日が待っていますよ!

 

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